平成25年2月、10年以上もの長い間、社内で保管していたPCB廃棄物が最終処分場へと輸送されました。
思い起こせば、平成13年夏に「PCB・・・ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」が施行されてから、何の事だかわからないまま、県への保管状況報告の届出が始まりました。その後、よく調べたところ、思いもよらない事実が判明。当社の変電施設で昭和45年から使用していた大手メーカー製の高圧コンデンサに絶縁油として毒性の高い化学物質(PCB)が含まれているので毎年届出しろ、なお且つ早期に使用中止しろ、使用しなくなったら密閉された鉄製の箱で保管しろというもの。驚きました。国で認可され製造された高額な製品を購入・きちんと使用していて、こんな事になろうとは。しかも、最終処分場が建設されるまでは強制的に保管、廃棄可能になったらなったで処分料は高額。万が一、届出を怠ったり、知らぬ間に紛失しても重い罪になる。幸い、容器の破損・液漏れなど無く完全保管してありましたが、なんだか腑に落ちない事ばかりです。しかし、該当するコンデンサやトランスを使用している日本中の会社が同様の事情でした。中小企業である私達は、国からの僅かな補助金を有り難く頂き、義務という名の命令には逆らえないのです。そんな曰くつきのモノですが、いざ運ばれて行くのをみると複雑な思いがよぎりました。似たような事例は多々ありますが、環境や生物に害を及ぼすような物質は作り出さないで欲しいと心から願います。